ホストと付き合うとか一緒に住むとか②

 

こんばんは。夜中です。

やっと書きますね。これ。

 

段々と記憶も薄れていって、思い出はだんだん綺麗になってしまっているからきっと面白い事は書けないと思うけれど。

いや、違うな、思い出は綺麗になってしまった訳じゃなくて、全て作り物だったかもしれないというお話。

 

私が今更、「あれは全て嘘だったのか」と聞いたところで、彼は「そんな訳ないじゃん」と、私の慣れ親しんだ、まだまだ思い出せる声で言うのだろう。

 

 

私がホストと付き合うことになったのは、まだ世間がウイルスに鈍感だった頃。

出会いは当たり前に初回。普通にかっこいいし白くて細くてタイプだし、歌が上手いし、なんかとりあえずいいな〜って思った気がする。その頃はホスト通う気なんてさらさら無いし(今考えると大迷惑)ただホス狂の友達について行って遊んでた、ってくらい。

彼曰く一目惚れだったそうだ。自分で言うのも何だが、一緒にいて不快な部類には含まれない私は普通に「見る目あんじゃん!」と思った。馬鹿だなあ。

それからは普通にLINEしたり、電話したり、飲みいったりした。普通に。

で、気づいたら同棲してた。高田馬場の1K。家賃9万。

冷静に考えて2人で1Kは狭いだろ。って今では思うけど、あの頃の私たちは多分お互い好きだったので狭いとかどうでもよかった。一緒にいれる時間が増えて、同じ家に帰るのが幸せだったんだと思う。

同棲を始めて1ヶ月、私は生まれて初めてお客さんとしてホストに行った。多分あの日から全部が終わったんだと思う。

それからラストオーダー前に店に行って、一緒に帰ることが多くなった。一緒にカラオケ行ったり居酒屋行ったり。楽しかったんだと思う。

寂しくないから、楽しかったんだと思う。

歌舞伎町は明るいから、夜が苦手で寂しがり屋の私にはちょうど良かった。

 

いっぱい働いて彼のバースデーでシャンパンタワーをした。彼のために何かやってあげたかったんだと思う。大切にされてなかったわけじゃないけど、私は物足りなかったのかも。

お弁当を作ってくれたり、ご飯を作ってくれたり、置き手紙もマメにしてくれたり、いっぱいLINEしてくれたり、空いた時間に電話してくれたり、お部屋を片付けてくれたり、私の出来ないことをいっぱいしてくれた。愛されてるんだなあと思うことが多かった。どうなんだろう。

 

 

本当に私は愛されていた、と言い切れない。

愛されていた?愛していた?寂しいから離れられなかった?そんなの全部違う。

私は彼がホストであるという事がどうしても受け入れられなかった。

周りの人間に「私の彼氏はホストです」と言うと絶対に「やめろ」と言われる。

私は自分がしっかりしてないから、その「やめろ」を鵜呑みにして「ホストはダメなんだ、全部嘘なんだ、あれもこれも、全部」と思ってしまって、彼の事を拒むようになった。

 

今になって思う、本当に彼のことが好きで、大切だと思える存在だったのであれば、周りの話なんて聞かずに受け入れればよかった。

思った事は飲み込むんじゃなくて、彼に伝えればよかった。

 

そしたら2人は違う未来だったのかもしれない。というお話。

 

歌舞伎町では定番の、「恋愛ごっこ」のお話。